DaHjaj gheD

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DaHjaj gheD 「今日の獲物」がタイトルのブログは此処にあると云う

拉致事件について(※宇宙人による)

jIH muquchpu' novpu''e' 'ej porghwIj ngong!
(私はエイリアンに拉致され、身体を実験された!)

なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか (ハヤカワ文庫NF)

なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか (ハヤカワ文庫NF)


著者は心理学者で、「偽りの記憶」について研究してる人。 以前、アメリカで催眠療法によって「子供の頃の性的虐待の記憶を思い出した」として子供が実の親を訴える事件が続発した際に「それは偽りの記憶だ」とする著作を発表して、虐待を容認する人間だと誤解され糾弾された経歴があります。(バカばっか)
で、今回は糾弾を避けたいという気持ちもあって「私は宇宙人に誘拐された」と主張する人たちを対象に調査を行ったというもの。


この本は、『宇宙人に誘拐された』と言っている人たち(アブダクティー)のことを「あいつらは頭がオカシイんだろ?」とか思ってる人にこそ読んで欲しいです。 精神障害などのない、まったくの普通の人が、普通の人だからこそ「私は宇宙人に誘拐された」と信じる(本人たちは本気でそう信じている)に至る不思議が納得できるかたちで説明されています。
重要なのは、「自分は宇宙人に誘拐された」と信じることでアブダクティーたちが何を得るのか、という部分。 複雑かつ単純な人間心理と「経験していないこと」を「思い出す」記憶のメカニズムの不思議が興味深いです。
無名のアブダクティーたちのナマの体験談がいろいろ載ってるのも面白いですね。 UFO本でもこういうパターンはあまり無かった気がします。


読んでて面白いなーと思ったのは、深夜にふと目が覚めて、睡眠麻痺(金縛り)に会って、朦朧とした意識の中で「部屋に人影を見た」時に、日本ではそれが「幽霊」なのに、アメリカ人はそれを「グレイ」だと思うということ。 文化的背景が見せる幻、つまり本人の脳(記憶)が作り出した幻影にすぎないことが良く判って楽しいですねー。
(※本書に「日本では幽霊〜」だとか書かれているわけではありません)
 
 
そういえば、30歳まで父親の下で大工をしていたイエス・キリスト完璧に彼らのタイプに当てはまるのがなんか気になるなあー(笑)
「平凡な普通の人」がある日突然「宇宙人に誘拐された」みたいなことを言い出す辺りがそっくりだなあー。