「ジンジャーエールって 誰を応援してるんだろって思ったりとか」
▼今日の萌えるクリンゴン語フレーズ。
★ " 'Cos I'm a girl !!"
☆ { be'Hom jIHmo' !! }
★ "Whoa!! What's this chiken meat !?"
☆ { va !! bo'Deghvam Ha'DIbaH nuq !? }
★ "What was that black wind?"
☆ { SuSvetlh qIj nuq ? }
GA: Geijutsuka Art Design Class, Vol. 1
- 作者: Satoko Kiyuduki
- 出版社/メーカー: Orbit
- 発売日: 2009/04/21
- メディア: ペーパーバック
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えー、きゆづきさとこ著『GA 芸術科アートデザインクラス(1)』の英語版が出ていました。
…今年の4月に(笑)
まあバタバタしてた時期でこう言う事にまで手が回らなかったのも仕方ない、今更言っても詮方ないということで。
ちなみに『棺担ぎのクロ』も英語版が出てますゆゑ、興味ある方はチェック必須ですよ。
あと読んでる方はお分かりでしょうが、「GA」はけっこうセリフの文字量が多く、拾い出したらキリが無いので、控え目にしておきます。 あのセリフはどう訳されてるの!?と気になる方は泣き寝入りしてください(笑)
そうそう、原作単行本の多数のカラーページは、英語版でもカラーで再現されており、なかなかのチカラ入りっぷりを感じさせます。(カラーじゃなきゃ出版を許可しないとか、そういう契約なのかもしれませんが) ただ印刷そのものは日本の同人誌と比べても「若干見劣りする」レベル。
発行は Yen Press 、翻訳は Tomo Kimura。
タイトルは GA Geijutsuka Art Design Class と、「芸術科」の部分は音訳という暴挙に(笑)
※(でもまあ "Art Department Art Design Class" だと Art の重複がどうしても間抜けになっちゃいますしね…)
P4
- 「えがいて あ・そ・ぼ」→ "LET's DRAW AND PLAY!"
- 「じーえー」→ "JII-EEH"
P5(キャラ紹介)
- (トモカネ)「一本足りない熱血派。何事も体力で解決。」→ "Hot-blooded with a screw loose. Uses physical strength to solve everything."
※(screw =「ネジ」なので、a screw loose で「ネジが緩んでいる」ですね。 これは熟語としてズバリ「頭のおかしい人、キチガイ」という意味にも使われるようです。 言いすぎだゾ☆)
- (キョージュ)「寡黙なフシギ優等生。」→ "A quiet, oddball honors student."
※(ちなみに「キョージュ」はそのまま "Professor"。 如月が呼ぶ時の「キョージュさん」は "Professor-san"(笑))
- (ナミコ)「グループのお姉さん。」→ "The onee-san of the group."
※(onee-san は英語には訳せない単語です)
- (ノダミキ)「おしゃれ姫。お祭り好き。ムードメーカー。」→ "A fashion princess. Loves merrymaking. Life of the party."
※(「ムードメーカー」の訳が面白いですね)
- (キサラギ)「平凡地味時々天然。」→ "Ordinary, plain, sometimes a tennen."
※(そうか、tennen も訳せないですね)
P7
- 「色彩戦隊イロドルンジャー」→ "Irodorunjaa, the Color Rangers!!"
※(本当の意味でゴロが悪いですね(笑) 偶然にも Color Rangers が Power Rangers に押韻していて、まあ日本ほどの知名度はないにしてもアチラの人にも判るネタに。 つか、Irodorunjaa って…)
P11
- 「トモカネさんそれツッコミ所がそこはかとなくズレてます!!」→ "Tomokane-san, that's not what you should be arguing about!!"
※(=「それは論ずるべきことではない」。 「ツッコミどころ」ってのも訳しにくいのでこういう形にせざるを得ないのでしょうが、それにしても原文のそこはかとなく妙味のある言い回しが出せないのは残念)
P13
- 「如月殿」→ "Kisaragi-dono"
P17
- 「またグリンピースを青えんどうと言ったり」→ "We call green peas "blue" peas."
- 「緑の芝生を日本では『青々とした』芝生と呼んだりする」→ "And we call a green lawn a "fresh and blue" lawn in Japan."
※(これは原文に誤解があるので仕方がないのですが、日本語の「青」は英語の green と blue の両方を含んでいるのであって、ブルーの豆や芝生だと思ってるわけではないですよね。 コレだけ読んだ外人には誤解されるかもしれません)
P21
- 「誰かが…ノダちゃん(仮)に……」→ "Someone... added stuff to Noda-chan (the temp version)......"
※(「付け加えた」まで言っていて、あいまいな言葉で言外に表現する原語の雰囲気は出てません。 temp は temporary の略で、「一時的な、臨時の、仮の」、また「日雇い」などの意味もあります)
P36, 37, 38
文具屋「古見堂」のお兄さんの訛りは省略形を多様する、英語圏のどこかの訛り?で表現されています。
- 「多分君もそうやって祖母にからかわれた一人やったんやね」→ "Guess ya were one o' the people granny teased."
※(ya は you、o' は of の略、granny は「おばあちゃん」の意味)
P41
- 「『がんばれあたしたち』です!!」→ "...It's, "Go for it, Artists"!!"
※(Go for it は「目標に向かって努力する、頑張る」なので、「頑張れ、アーティスト」(「目指せ、アーティスト」とも取れる)の意味で上手く訳せていると思います)
P46
- 「お前は何言うトキもテンション下げないのな」→ "You're always hyper no matter how you look at it."
※(hyper には「異常に興奮した、テンションが高い」という意味があります。 名詞で「麻薬常用者」という意味もあるんですね。(今知った) 猶、tension には日本での「テンション」の意味はなく、精神的な点では「緊張、ストレス」の意味で使われます)
P57
- 「今オニだれー?」→ "So who's "It" now?"
※(鬼ごっこの「鬼」は英語では It と言います(有名かな?))
P62
- 「”ノダちゃん三原色バリアー!!”」→ " "Noda-chan's shield of three primary colors"!!"
P68
黒ブチの書き文字が似たようなフォントで再現されてたり、なかなか手が込んでます。
P74
- アイドマの法則
- A… 「あ!」→ "Ah!"
- I … 「いいじゃんコレ!」→ "I think this is good!"
- D… 「どうする?買っちゃう?」→ "Do I buy it?"
- M… 「まって!お金足りない!!」→ "Money! I don't have enough!!"
- A… 「ATMのご利用は計画的に。」→ "An ATM should only be used when necessary."(=「ATMは必要な時だけ使うように」)
※(おお…、驚くほど上手く訳せてることに感嘆)
P98
- 「オレそんなに腕パクな奴に見られてんの?」→ "You think I'm that mischievous?"
※(mischievous は「いたずら好きな、やんちゃな、腕白な」。 さておき、こういうのを見るにつけ、欧米人がどれほど「萌え」を理解しようとしても、仮に「メガネっ娘萌え」や「ツンデレ萌え」が魂レベルで理解できたとしても、絶対に「オレっ娘萌え」だけは理解できないだろうなあ、と合点するものです。)
P100
- 「ここは忍者屋敷か旅館かよ」→ "Is this a ninja mansion or an inn?"
※(「ニンジャ・マンション」って日本語の感覚で聞くと笑えてしまう…(笑) もちろん、mansion は英語では「屋敷」の意味です)
P115
- 「34・5度くらいだ」→ "About 94.1 degrees."
※(華氏ですからね。 CSのCNNとかでアメリカの天気予報を観ると、87度とか90度とかの予想最高気温がズラッと並んでて一瞬驚きます(笑))
※以上の日本語英語の両セリフは全て右手だけで入力しています。(※左手で2冊の本を抑えているため) 誤字があった場合は多分私のタイポーで、原書の誤りではない可能性を指摘しておきます。
もっと取り上げたい所はたくさんあるんですが、もう疲れたんでこれぐらいでご勘弁。(ちなみにこれだけ書くのに4日かかってます(笑))
巻末にはたくさんの項の5ページに渡る微に入り細を穿つ翻訳ノートが。 美術用語が多いですが、ダジャレや日本文化についての項目は詳しくて嬉しいですね。 "B2" や "Shin'emon"、 "Takikomi-gohan" などなど、簡潔な説明が盛りだくさんです。 筍ご飯の説明とか、そのまま使えますね。
ただ、P85のトモカネのセリフが「ドラゴンボールの悟空のマネ」ってのは違うんじゃ?
日本人らしき方が訳してるだけあって、全体に誤訳は見受けられず、無難に訳せてる印象。 まあ向こうの人が誤訳する場合、大抵は日本語の原文の読み間違いなのである意味当然と言えば当然かもしれませんが。(「よつばと!」や「げんしけん」は酷かったですからねー…)
2巻はたぶん取り上げないと思いますので、各自購入よろ!