DaHjaj gheD

「今日の獲物」がタイトルのブログは此処にあると言われている

DaHjaj gheD 「今日の獲物」がタイトルのブログは此処にあると云う

Yotsuba&! 5

今日の萌えるクリンゴン語フレーズ。
 ★「ロボットですか?」

 ☆ { qoq SoH'a'? }

 

 ★「寒いな! あと暗い! イマイチだった」

 ☆ { bIr! 'ej Hurgh! vIpar. }

 

Yotsubato 5 (Yotsubato (Graphic Novels))

Yotsubato 5 (Yotsubato (Graphic Novels))

はい、「よつばと!」英語版5巻が発売されましたー!(だいぶ経ってるけど気にしなーい)
ダンボー登場から やんだ登場、「水金地火木土天海冥」「星座/正座」「輪ーファー」など今回も気になる訳がてんこもりです。
リボルテックダンボーの発売が近づいていて、単なる偶然ですがダンボーづいてますね。
みうらカワイイ〜v
1巻:http://d.hatena.ne.jp/yaIba_chaDQI/20050812#p3
2巻:http://d.hatena.ne.jp/yaIba_chaDQI/20050902#p2
3巻:http://d.hatena.ne.jp/yaIba_chaDQI/20051020#p2
4巻:http://d.hatena.ne.jp/yaIba_chaDQI/20070718#p1

サブタイトル
よつばとダンボー)! → "CARDBO!"
よつばと(てつだい)! → "HELPING!"
よつばと(やんだ)! → "YANDA!"
よつばと(ほし)! → "STARS!"
よつばと(あめ)! → "RAIN!"
よつばと(はれ)! → "SUNNY SKIES!"
よつばと(うみ)! → "THE BEACH!"
※ほぼ直訳ーズですが、「海→BEACH」などは考え方の違いが出てて面白いですね。


▼Yotsuba & CARDBO!

  • 「自由研究」→ "PROJECT"(一般には independent research とか言いますが、アチラには「夏休みの自由研究」自体がないそうなので、これは無理に訳さなくても良いと思います)
  • ダンボー」→ "CARDBO"(「段ボール」は "cardboard" なので直訳ですが、カタカナだと「カードボウ」でちょっと語呂が悪いかも)
  • 「このロボットは味方だよ」→ "THIS ROBOT IS A FRIEND."(「味方」は実は完全に対応する英単語がありません)
  • 「めー―ひかった!!」→ "LIGHT! FROM ITS EYES!"(これも、表現の違いが興味深いです)
  • 「すごい… 上は洪水 下は大火事だ」→ "THEY'RE AWESOME. SHOCK AND AWE."(日本の謎かけだからこの文だけ訳しても意味が通じませんしね。 shock and awe は「衝撃と畏怖」の意味で、イラク戦争での、アメリカのイラクに対する軍事戦略のことです)
  • 「もっとエコロジーで地球にやさしいロボットだ」→ "I'M AN ENVIRONMENTALLY FRIENDLY ROBOT."(「エコロジー」は「生態学」のことで、「環境保護」の意味はありません)


▼Yotsuba & HELPING!

  • 「あそんでるばあいか!?」→ "THIS IS NO TIME FOR GAMES!"

この回は全て直訳で、訳としては特に面白いものもツッコむところもないです。


▼Yotsuba & YANDA!

  • セミだ!セミにしかみえない!」→ "A CICADA! IT COULD ONLY BE A CICADA!"
  • 名前を間違えるくだりで、コマ外で「よつば」は四葉のクローバーの四葉の意味だと解説しています。
  • 「とーちゃんはいます」→ "HE'S HERE."(よつばは "I have a father."=「私には父ちゃんがいます」の意味で言ってるのに、「家にいます」と言う意味になってます。 ただヤンダの「お父さんいる?」は "Is your dad here?" と訳されてて、そう訳すしかないのでこれは仕方ないかも)
  • 「はいんな!!」→ "GET OUT!"(このあとの「かえれ!」も "GET OUT" になってます)
  • 「俺の後輩」→ "HE'S MY JUNIOR."(アチラのMANGA読みには KOHAI でも通じますが、より一般向けに訳してるんでしょう。 「マイ・ジュニア」が「私の息子」でない点に注意です)
  • 背景の「よつばこ」がちゃんと以前の訳を踏襲して "Yotsubox" に変えてあります。 ナイス!
  • 「うんこー!!」→ "POO!"
  • この本、なぜか縦に5mm大きくて、絵も少しだけ拡大して載ってます。 しかしサイズを間違えてるのか、上の方が切れてて… 「メシ全部小岩井さんが作ってんの?」のコマでとーちゃんの目から上が完全にオミットされちゃってます。


これはちょっとひどくね?


▼Yotsuba & STARS!

  • 水金地火木土天海冥」→ "MERCURY, VENUS, EARTH, MARS, JUPITER, SATURN, URANUS, NEPTUNE, PLUTO!"(詳しそうに見えるような気も… アチラにも頭文字を使った語呂合わせで "My Very Educated Mother Just Served Us Nine Pizzas."「私のとても教養あるお母さんが、9枚のピザを出してくれた」というものがありますが、そんなに一般的ではないのかも )
  • 「ざ?」 「ざがいっぱいあるな」→ "HUH?" "WHAT ARE ALL THOSE?"(=「それらって何?」 日本語の「わし」や「やぎ」ならよつばも聞いた事あるでしょうが、どれにも「座」が付く事に疑問を持ってるわけですよね。 一方英訳版は、英語の星座名 "AQUILLA", "SAGITARIUS", "CAPRICORN" など、子供には初耳であろう単語について聞いていて、話の流れがつながるように上手く訳してると思います)
  • 「なんで正座してんだ?」→ "WHY ARE YOU KNEELING?"(コマ外で「星座と正座は同音異義語」と説明されてます。まあ仕方ないですね)
  • 「やんだはたおす!」→ "HE'S GONNA PAY!"(=「償わせる」)
  • 「み みうらさん!?」→ "MIURA!"(今回もっともつまんない訳のひとつ。 "ma'am?!"って敬語を使うとか、いくらでも訳しようはあると思うんですが…)


▼Yotsuba & RAIN!

  • 「なにかう… なにかってくれる!?」→ "WHAT WILL YOU BUY... WHAT WILL YOU BUY FOR ME?!"(文法上 "FOR ME" を付けるだけですが、「私のために」というコアイメージがあるので雰囲気が出ています)
  • 「おまえカサへただな」→ "YOUR UMBRELLA TECHNIQUE SUCKS."("suck" は「最低、ムカつく、不快」などの酷い意味で、キツい調子を出してます)
  • レンタル屋の棚の…なんて言うの? ↓「これ」が書き換えてあります。

  • 「いーろーんーなーいーきーのーもっ!」→ "VARI-OUS... A-NI-MALS!"(いつも通り、こういう間違いはなぜか再現されません)
  • 「ばっちグー!!」→ "THE BEE'S KNEES!"(=「 一流の、素晴らしい」。 全然知りませんでしたが、1920年代に生まれた表現だそうです。 ただ今でも使われ、子供にも良く知られてるそうなので、原語の意図からは離れてます)
  • 「たい焼き」は "TAIYAKI" ですがコマ外で "A FISH-SHAPED CAKE WITH A SWEET FILLING." と説明されてます。 外人に説明する時そのまま使えます。 CAKE は日本人には誤解されてる語なので、たい焼きが CAKE だとは思いつかないですよね。
  • 「おっくれってるぅー」→ "GET WITH IT"=「流行を意識しろ、流行に遅れるな」
  • 「りゅうこう!?」→ "IS IT "IN"?!"("IN" だけで「今流行中の、はやっている、人気のある」という意味があります)


▼Yotsuba & SUNNY SKIES!

  • 「てるてる坊主」→ "TERUTERU BOZU" (コマ外に「雨をやませたり避けるために紐で吊るす人形」と説明が)

原作でもそうですが、この回は一般的な表現が多いので特に取り上げるところがありません。


▼Yotsuba & THE BEACH!

  • 「同じ浮き輪サーファー… 輪ーファーとして!!」→ "FOR MY PRIDE AS A FELLOW SWIM TUBE SURFER... AS A TUBEFER!"(すごい直訳ですが、たぶんこれで風香の「妙なノリ」まで伝わると思います)
  • 「とーちゃんくらげはさす いった たぶん つのがある」→ "DAD SAID IF YOU TOUCH THEM, THEY CAN BITE YOU. THEY PROBABLY HAVE BIG, SHARP TEETH!"(英語ではクラゲが「刺す」は BITE(蚊が「刺す」も同じ)なので、それに合わせて「ツノ」を「大きな鋭い歯」に変えています)
  • 「やどかに」→ "KARMIT CRAB" とよつばが間違えたのを、とーちゃんが "HERMIT. AS IN, HE LIVES ALL BY HIMSELF, HERMIT."(「隠者、自分ひとりで生きてるようだから、隠者」)と答え、
  • 「だれにかりてるの!?」→ "BY HIMSELF? WHY DOESN'T HE GET A ROOMMATE?"=「ひとりで? なんでルームメイトを作らないの?」と続きます。 「宿借り」→「隠者」を、割と無理なく訳せてるんじゃないでしょうか。 ただ「かえせよ!」のコマの怒る表情に繋がる流れとしてはさすがにちょっと不自然かも… 許せる範囲ではありますが。


まあこんなところでしょうか。気になるところは他にもありますが全部書いてるとあと何日もかかりそうなんで(笑)
4巻が誤訳など目立ったのに対して、今回は変なところも無くてかなり頑張ってる様子です。
ところで、ちょっと検索してたらこんなサイトを見つけちゃいました。
http://koiwai.biz/
なんと全ページを自分で訳して載せてます!
法的にどうなの?とは思うんですが、今回紹介してるADVの本がどうにも「仕事」で淡々と「処理してる」という印象が拭えないのに対して、こちらは「好きで」愛を持って訳してるのが良く判ります。 説明書きも微に入り細を穿ったもので、判りやすくアメリカン人に伝える内容で素晴らしい。 この本を買った人も、読み比べてみるとまた新たな発見がありますよ!
あと雑誌掲載時のバージョンは初めて見るんですが、結構描き直しとかあるんですね。 「どうしてこのコマを修正する必要があるんだろう」と思えるコマまで直されてるのはすごいこだわりを感じます。
Azuma sensei is totally awesome!