にゅー…
Star Trek: The Next Generation: Klingon Empire: A Burning House
- 作者: Keith R. A. DeCandido
- 出版社/メーカー: Pocket Books
- 発売日: 2008/01/29
- メディア: マスマーケット
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クリンゴン帝国全面フィーチャーのペーパーバック小説が出ました。
タイトルの "A Burning House" はクリンゴンのことわざ
"Only a fool fights in a burning house."
{ meQtaHbogh qachDaq Suv qoH neH }
「燃えている家の中で戦うのは、愚か者だけ」
に由来します。
何にも知らずに買ったら、どうやらこの作者が出している既刊のクリンゴン関連小説ともつながりがあるみたいです。
で、本編はまだ数ページしか読んでないんですが、巻末にクリンゴン語のリストがあり、この本で初登場したクリンゴン語が多数載っていて、そして何と、マーク・オクランド博士とローレンス・ショウン博士(クリンゴン語学会会長)への献辞が書かれているんです。 なぜならば! 2人がこれらのクリンゴン語を決めてるのです!
つまり、この本に登場した以下の単語を公式なクリンゴン語として使えることになったんです!!!
- ghonglIq [ゴゥングリク] 野菜の一種、通常はスライスして食べる。
- Hun [フーン] 乗用の獣。
- bolmaq [ボゥルマク] 惑星ボレスに固有の動物。 悲しげに鳴き、円形にぐるぐると回るように走ることが多い。
- jInjoq [ジンジョゥク] パンの一種。 (!!!)
- tlhonghaD [トゥロンガド] クロノス産のターグより大きく、より服従させるのが難しい獣。 時に乗用する。
- qorvIt [コゥるヴィト] 植物を食べる齧歯類、普通はクリンゴンの農場にいて、農民は彼らのために罠を仕掛ける。 (!!)
- toghotlh [トウゴゥトゥル] ルラペンテ産の大きい動物。 服従させるのが難しい。
- tlhIghaq [トゥリガク] 捕食動物。 襲いかかる前に、鋭い歯をむき出しにする。
- wam [ワム] ヘビの一種。 (!!!)
今までクリンゴン語には「パン」「ネズミ」「ヘビ」が無かったため、「これがないために」翻訳できずにいたイソップ寓話やマザーグースの歌がいくつもあったのですよ! すなわち、これでついにそれらの歌が翻訳可能な世界にたどり着いたのです!! ウッキャッキャー!!(←興奮しすぎて言語能力を喪失)
さらに、スタートレックの本編中に登場しながら、今までオクランド博士による正式なクリンゴン語でのつづりが設定されていなかった以下の言葉にも、ようやく正式なスペリングが与えられました。
- Suto'vo'qor [シュートッヴォゥッコゥる] スト・ヴォ・コー。 名誉あるクリンゴン人の死後、その魂が赴く場所。
- ma'Do'vor [マッドウッヴォゥる] モクトヴァの儀式。 名誉を失ったクリンゴンが、スト・ヴォ・コーへ行くために家族の手で殺される儀式。
- yanISletlh [ヤニシュレトゥル] ヤン・イスレス。 「剣の友愛団」の意。 戦闘術に長けた者で組織された、ガウロンの護衛部隊の名称。
ヤッター!! Qapla’!!
今まで無かったのがおかしいと言えばまったくその通りですが、とにもかくにも一気にクリンゴン語の表現が広がりました。 何と言ってもこの小説を書いた Keith R. A. DeCandido のおかげですね。 majQa'!! (very good!!)