DaHjaj gheD

「今日の獲物」がタイトルのブログは此処にあると言われている

DaHjaj gheD 「今日の獲物」がタイトルのブログは此処にあると云う

「ウー! ウーよー!」(雪ん子)

レックリ(誰でも判るだろうけど一応書いておくと「レッドクリフ」の事です)観てきました〜v
先週の日曜にな!
{ qoj Doq } wIbejpu'!
以下感想ですが。
前にも書きましたが私は「三国志」については皆目無知であり、「赤壁の戦い」も「周瑜」もまったく聞いた事がなかったというレベルで観ていると言う事とあくまでジョン・ウー映画のファンとして観ているということを念頭に置いて読んで下さると助かったりなんかしちゃったりして〜

 

(ネタバレあり)
いやー、当然ながら戦闘アクションに過大な期待をしていたのですがわたくしごときの期待ごときを遥かに上回る出来でした! とりあえず鑑賞後最初に出てくる言葉は「ジョン・ウーすげー!!」。 非現実的だけど非現実的すぎない殺陣・アクションの数々は是が非でもDVD買って観たいと思いました。 特に特筆すべきは関羽が雑兵どもの持つ槍を奪って刺し、刺した相手の持つ槍を奪って別の兵士を刺し、その相手の持つ槍を奪って別の兵士を…(以下繰り返し)というシーン!! ここは爆笑なしには観られない、ここ最近のジョン・ウーアクションの中でも抱腹絶倒モノの傑出した傑作!! っていうかこいつらがいたら劉備軍は孫権軍と同盟を組まなくても勝てるのでは!? 関羽が一人いれば80万人の敵の内100万人ぐらい殺してくれそうです(笑) とにもかくにも、このシーンで「DVD買おう」と固く心に誓ったのは茶月さんでした。 It’s me! 
後ろの席の女性が上映後に「マジメな戦闘シーンで笑っちゃった」とか言ってたが そこは笑うところです! 監督は笑わせるつもりです!!
ソコ以外にもバトルはスピリッツ溢れる山場てんこ盛りで飽きさせません。 特に後半のはっちゃけっぷりは「オイオイOI… PartI でこんなにはっちゃけちゃったら PartII はどうするつもりなんだ!?」ってなぐらいですよ。 アチラの人はアクションも堂に入ってるので体捌きとか観てて不自然さが無く、もう爽快の一言です。 PartII は絶対観に行くし、茶月はまずDVDも買うだろうことは想像に難くありません。

 

そうそう、本編ですが、全体的に男同士の信頼関係とか友情とかが熱く描かれ、それぞれのキャラの人情味も描かれてて良かったです。 俳優の微妙な表情の演技もキャラ描写に深みを出して人間味を添えていて言う事なし。 孔明金城武はイメージ的にどうかなと思ってましたが、理知的な雰囲気が出てて意外にもハマッてましたね。 トニー・レオンには2丁拳銃を持ち出して欲しかった(笑)
頼もしい指揮官とそれを信頼して従い時には命も懸ける部下たちの関係や、軍師同士の頭脳戦がスリリングに描かれる様子はスタートレックにも通じるところがありますね。 原作通りなのか大幅なアレンジが入ってるのか判りませんが、これを観ると三国志が多くの人に愛される人気の理由も判る気がします。 またこの漢臭さ(オトコクササ)はジョン・ウーの作風にピッタリ合っていて、ジョン・ウーに作られるべくして作られた、ある意味で運命的な映画だと思います。 三国志ジョン・ウーに映画化されるために存在していたのだと言っても過言ではない、というと過言かもしれませんがそれぐらい両者の世界観がガッチリはまっているのは明白と言えるでしょう。 逆に、もしヘタな監督が同じ尺で三国志を映画化してたら…と思うとゾッとしますね。
個人的にはベッドシーンと包帯巻くシーンは半分の長さで良いな、と思いましたが(笑)
孔明曹操の頭脳戦もよく考えられていて面白かった! 史実も「演義」も知らないからだろうけど、深い駆け引きが熱くてのめり込んで観ちゃいました。 むしろ先の展開を知らない方が楽しめるかも? 3つの巨大な集団が描かれつつも、ちゃんとひとりひとりのキャラクターが自分の考えを持って行動してるのも良いですね。 尤もこれも、1800年に渡って深められてきた愛すべきキャラクター達の魅力の一端にすぎないんでしょうけど、初心者にとっての良い取っ掛りではあると思います。 少なくとも私は三国志についての本ぐらいは読んでみようと思いましたしー。
冒頭で逃げる一般の人々とそれを守る劉備軍の姿を見せる事で、劉備たちがなぜ命がけで戦うのかが、言葉でなく目で解るようになってるのも上手い。 人民の為に苦労を乗り越え80万の大軍に立ち向かう、というシチュエーションはそりゃあ燃えるに決まってますよ。 難敵を前にして一歩も退こうとしない男たちの姿は、最早それだけで泣けてきます! 原作の一部を切り取りながら、ちゃんとエンターテインメントとしても漢のドラマとしても確立して見せているのはさすがジョン・ウー!(←ファンすぎコメント)
友人は今回の悪役である魏(曹操)のファンなので観に行かないなどと行ってましたが、たしかに原作を知っていると納得いかないところもあるでしょうね。 それぞれに「もっとこのキャラを掘り下げて欲しい」とかいろいろ欲求があるでしょうし。 その点むしろ私は知らなくて良かったです。 「誰が死ぬ」とか知らない方が PartII も楽しめるでしょうし、PartII 観るまでは三国志のことは調べないでおくつもりです(笑)
源氏物語なんかもそうだけど、昔の物語って編集者など他人の意見が入ってないので、キャラは無闇に多くて話は矢鱈に長くて入り組んでるんですよね。 これも「小説の形だとキャラの区別が付かず名前が憶えられずに苦労しそうな予感アンテナ」に感!

 

ジョン・ウー映画に必要不可欠レベルで付き物の白い鳩が今回は終盤で全面的にフィーチャーされ、思わず「監督(アンタ)、白い鳩好きすぎ!」と突っ込んでしまいます。 「M:I-2」での「えっ、そこで飛ばすの!?」という意外性には負けますが(笑) それにしても、孔明が白い鳩を育ててたっていうのは史実にあるんでしょうか(笑)

 

パンフによると「白眉」も「破竹の勢い」も三国志発祥の言葉だそうで、語源ネタ好きにはそう言う面でも魅力的ですね。(←「語源ネタ好き」ならそもそも知っとけ、って話ですが)(←まあ聞いた事あるような気はするけどね)
また監督は予算が不足した際、私財を注ぎ込んで完成に至らせたとか。 もう惚れちゃいそうです(笑) きっと本人も信頼される、付き従われるような人柄なのでしょうねー。

 

次はぜひ、このハチャメチャ大バトルなノリで「水滸伝」を映画化して欲しい!!