「クリンゴニック・ウェーブ!」
▼今日の役立つクリンゴン語フレーズ。
★「戦わぬ戦士は、息をしていない」
☆ Suvbe'chugh SuvwI' tlhuHbe' SuvwI'.
★「鋭いナイフは、鋭い目なくしては役に立たない」
☆ leghlaHchu'be'chugh mIn lo'laHbe' taj jej.
Star Trek: Klingons - Blood Will Tell
- 作者: David Tipton,Scott Tipton,David Messina
- 出版社/メーカー: IDW Publishing
- 発売日: 2007/12/11
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
スタートレックTOS時代のクリンゴンを大フィーチャーした、MANGAではなくCOMICです。
B5サイズ170Pですが、不必要なぐらい上質な紙を使ってるのでけっこう重みがあります(笑)
クロノス(Qo'noS)の衛星プラクシス(pa'QIS)爆発をきっかけに、最高評議会の老議員の目を通して、ENTでの変質、オルガニアでのコールの活躍、アーン・ダーヴィン誕生の裏側、ニューラルでクレルが原住民に銃を授ける話(「カヌーソ・ノナの魔力 "A PRIVATE LITTLE WAR"」)、カングのエンタープライズでの戦い(「宇宙の怪!怒りを食う "DAY OF THE DOVE"」)、などの歴史を振り返り、連邦との和平に賛成すべきかどうかの決断へと繋がっていきます。
クリンゴンネタが片っ端から取り上げられてひとつの話の流れに紡ぎ合わされていて、特に「宇宙の怪!怒りを食う」の話ではあの時戦っていたカングの部下の視点で語られるなどなかなか見せ方が上手です。
原作からのネタの取り上げ方は小説やファンジンでよくあるパターンですが、細部への強いこだわりは感じますね。
絵は完全に平均的なアメコミ調で、個性はさほど感じられません。 特別に顔を似せるのが上手いわけでもないし。 バトラフを使ったアクションシーンなどもあるんですが、この人、アクションシーンが致命的にヘタ(笑) 迫力がまったくなく、魅力大激減。
Blood will tell は「血は争えない」という意味ですが、ラストで「血が語る」という原義を使った、英語での表現ならではのセリフに繋がってるところは上手いなと思いました。
全体的には抜きん出ているというほどでもなく悪い出来というほどでもないというレベルです。
巻末には冒頭の26ページまでを正しいクリンゴン語に訳した「クリンゴン語エディション」が載ってます。(KLI(クリンゴン語学会)の人が訳してるので、正しいのは当然ですが) しかし気になるのは、英語で書かれているはずの本編の21ページ目が、クリンゴン語エディションの143ページとまったく同じようにクリンゴン語で載っていることです。 このパターンは珍しい(笑)
ノンブルはちゃんと変わってるものの、一種の乱丁ですね (´・ω・`)
このページのクリンゴン語は
{ yIja'! }
「報告!」
{ Sorgh, qaH ! jor nIch polmeH pa' ! Daqvo' Haw' cha' yoq 'e' lulegh 'avwI' 'e' luja'. }
「破壊工作です! 弾薬保管庫が爆発! 警備の者が、現場から2人のヒューマノイドが逃げるのを見たと話しています」
{ lotlhwI'pu' ! }
「反抗者か!」
[ loQ neH 'orghenya'nganpu' luyu'lu'DI', DIvI' ghoqwI'pu''e' chaH <
>'e' vulqangan'e' je net chID. 'ej ghoqwI'pu' neH chaHbe'-- 'ejyo' HoD QeDpInDaj je. lo'laHbej. Human yu'choH qor, ghIq qelmeH poH nob, pe'vIl ponbogh mIwmey lo'choHpa'. ]
〔オルガニア人を少しばかり尋問したら、バロナーとヴァルカン人が自分たちは連邦のスパイだと認めた。 しかもただのスパイではない―― 宇宙艦隊の船長と彼の科学主任だった。 役に立ちそうだ。 コールは人間を尋問し始め、続いて、熟考する時間を与えた。 力ずくで説得するという手段を使う前に。〕
[ 'ach yu'qa'pa', ngab DIvI' ghoqwI'pu' ! ]
〔だが再び尋問する前に、連邦のスパイどもは姿を消した!〕
{ ngab bIjatlh ! jIyaj. vaj DuH puS vIghaj. }
「消えただと!? 分かった。 ならば、選択肢はわずかだ」
{ nawlogh wej loS je tIra'. veng botlhDaq cha'vatlh 'orghenya'ngan ghommoH. }
「第3・第4部隊に指令。 町の中心部に200人のオルガニア人を集めろ」
となっています。 拙訳でお粗末さまです。